直近1ヶ月のヒートマップから、ETHの上昇率が高いことが見て取れる。
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要約
・BTCとETHの先物未決済建玉は、暗号資産市場に資金が流入していることを示している
・BTCのオプション未決済建玉は先物同様に強気であり、7月以降はより多くの資金移動が行われた
・トップトレーダーのセンチメントは、一時的に底を打ち楽観的な方向に転じた
・ETHのセンチメントは、BTCよりもはっきりと改善された
先物未決済建玉は、デリバティブの先物ロングと先物ショートにおける未決済のポジション合計を表す。
先物未決済建玉のチャートが明白に上昇軌道にあることは、新規の資金がBTC先物市場に流入したことを示している。この傾向は一般的に強気相場であることを示すサインとなる。
ETHの先物未決済建玉のチャートは、BTCよりもいくらか変動は大きいものの、同じく上昇軌道にある。イーサリアムでは、2022年9月19日に予定されているPoS – Proof-of-Stake(プルーフ・オブ・ステーク)への移行の起こり得る結果として、新規の資金がETH先物市場に流入した模様。
オプション未決済建玉は、デリバティブのオプション取引における未決済のポジション合計を表す。
7月のオプション未決済建玉は増加傾向にあり、先物市場と同様に、新規の資金がBTCオプション市場に流入したことを示している。この傾向は一般的に強気相場であることを示すサインとなる。
上記のトップトレーダーセンチメント指数は、海外暗号資産取引所OKXの出来高上位100名のトレーダーそれぞれを1票として、ロングとショートの比により算出された指標だ。
BTCのセンチメント指数は、6月を通じて下落したものの、7月の頭に底打ちしたように見える。
センチメント指数はBTC価格とともに上向いており、直近数ヶ月の極端な恐怖トレンドから徐々に楽観的な方向に移っている可能性はある。ただし、行き過ぎた楽観視は、客観的に悲観的なマクロ環境で、強気の罠、いわゆるブルトラップにつながる可能性もある。
ETHのセンチメントも 7月の頭に底打ちしたように見える。一方、アルトコインのポルカドット(DOT)やエイダ(ADA)のセンチメントは7月以降上昇に転じていない。
多くの市場参加者が、イーサリアムの大型アップグレード第一弾「The Merge」をETH価格上昇の材料になると判断していることは明白だが、ETHのセンチメント指数の上昇が市場全体に波及していない点には注意が必要となる。